法正寺 (Hosyouji Temple)



法正寺

Hosyouji Temple


法正寺は、広島県三次市にある浄土真宗本願寺派の寺院です。
1504年に隆心という僧侶が現在の場所に創立し、佛久山法正寺と号したとされています。


しかし、1837年に発生した隣町の火災が原因で当時の本堂・庫裡が全焼し、1878年に本堂が再建されました。
平成に入り、屋根の痛みがひどく雨漏りが発生したため、1995年に大修復が行われ、完成した現在の本堂は、住宅地の真ん中に位置しているにも関わらず一際目を引く印象的な存在です。その中でも特に印象的なのは本堂の「う垂木」で、S字にカーブしたフォルムは美しく、山陰・山陽地方に多い手法です。
この度、当社にご依頼をいただいたのは、現在の本堂の修復と鐘楼・冠木門の改修工事です。
法正寺は、施工において設計はもちろんのこと、木材・その他の材料に至るまで、一切の妥協がありません。


そのため、本堂の修復では建物の魅力が最大限に伝わるよう「灯り」にこだわりました。
照明には新たにLEDを使用し、以前の照明には表現できなかった絶妙な色加減となりました。
また、照明・電気コードは見上げても見えないように工夫し、見る人を魅了することのできる「灯り」が表現できたと思っております。

鐘楼の簷(ノキ)は、すべてが同じ断面ではなく、それぞれ異なった断面にしており、正面から見たときの印象を強くしています。このことにより、一段と重厚感のある鐘楼となりました。