顕孝院 (Kenkouin Temple)



顕孝院

Kenkouin Temple

顕孝院は、山口県鋳銭司にある大内氏の菩提寺で500年以上の歴史があります。
元々は同じ山口市鋳銭司の別の場所に位置していたのですが、1781年(江戸時代)に現在の場所に移転しました。

本堂は建立されてから約200年以上が経過しており、その長い歴史の中で一度火災に見舞われそうになったことがあるそうです。
裏山で発生した火事は本堂に迫る勢いで進み、誰もが諦めかけていたそうですが、顕孝院にある「十一面観世音菩薩」の直線上で突然風が吹き、火がピタリと止まったことで本堂は燃えなかったというお話があります。
そんな本堂ですが、老朽化が進んでいたこと、平成に入ってから台風により屋根が飛ばされるなどしたことから建て直しが決まりました。
顕孝院の山門は2001年に先代の父が手がけたもので、そのようなお付き合いもあったことなどから当社に本堂の建て直しのご依頼を頂きました。本堂の建て替えをするにあたり最も意識した点は、全体的な統一感です。
先代の手がけた山門とバランスが取れるよう、本堂のデザインは山門に合わせたものにし、施主様と良いものになるよう何度も相談を繰り返しました。そうして完成した新しい本堂は、山門とともに今後何百年と後世に残せていけるような素晴らしいものになっています。