西臨寺 (Sairinji Temple)
西臨寺
Sairinji Temple
西臨寺は、島根県大田市大代町にある1525年に建立された歴史のあるお寺です。
中でも山門は、1872年に発生した浜田地震で、本堂などは一部倒壊したにも関わらず、山門だけは建立時のままの姿をとどめてきました。
そのため、山門は地域のシンボルとして人々に親しまれてきましたが、老朽化が進み、瓦が落ちるなど傾きや歪みが発生したため、当社に建て直しのご依頼を頂きました。
解体するまで、山門の詳しい建立時期は不明とされてきましたが、作業を進めるうちに、木鼻部分に1750年頃に活躍した島根県大田市湯泉津町出身の大工の名が見つかりました。その情報をもとに調査が行われたところ、山門の建立時期は1760年頃ということが判明し、現在この木鼻は西臨寺の貴重な歴史の象徴として本堂に飾られています。そのような調査を行いながら完成した山門には、古い山門の「大瓶束」をそのまま使い、新たに判明した歴史とともに、古い部分と新しい部分を併せ持った新しい地域のシンボルになっています。